かきごおりのお庭。

企画の小説とか書いていきます.

【R18/BL】脈打って。

「はぁッ、はっ、ん、ふ、ふっ、ふふ……あっ…、」

 

乱暴に揺さぶられる身体。淫靡なため息とともに上擦った声が漏れる。自分に覆い被さって、快楽に溺れる彼を見て、不思議と笑みが浮かぶ。始まる前こそ勃たないなどと渋っていたのに。いざ始まってみればこれだ。

可愛いね。そしてそれ以上に、可哀想だ。

 

「んっ、ふ、ふふ……き、みっ……きもち、ぁ、いい、かい……?」

中を掻き回されながら、目の前の端正な顔立ちの彼へ手を伸ばす。揺れる身体で覚束無い指先で触れる、荒い息遣いをするその顔。火照った頬は汗ばんで、指の腹で撫でれば吸い付いて離れないような感触がして。

 

「え、え。とて、も……!」

何とか作った笑顔。余裕のないその表情にはどこかとてつもない背徳感が這っている。

彼のモノが自分の奥へ突き当たる度、彼の髪、服、汗が飛んで。全てを覆われていくようで。あたたかくて、なまめかしくて、心地が良くて。堪らない。

「……っ♡」

硬いデスクの上で何度も何度も臀部に打ち付けられ、突かれ、動かれ、犯されて。本能的欲求をぶつけられて、喉が鳴る。頬が緩む。息が震える。

パサリと音を立てて地に落ちる彼の白衣。きっと理性という名の装いも、それより既にはだけている。

何処までも堕ちればいい。快楽の渦。性欲の波。理論で凝り固まった頭では決して手の触れられない本能の境地。溺れて、もがいて、沈んでしまえ。

 

嗚呼。何処までも哀れで、脆くて、儚くて。愛しい人間様。可愛想だ。